C大阪のルーズな守備を群馬は見逃さず
血気盛んな群馬が、勇猛果敢な戦いでC大阪を蹴散らした。
ゲームは開始直後に山口が放ったミドルシュートで幕を開けた。強烈なシュートはポストを叩いて得点には至らなかったが、そのシーンが結果を暗示していた。群馬は[4-2-3-1]の守備ブロックでC大阪の攻撃を食い止めてワンチャンスを狙うプラン。32分には、山口の突破からエジミウソンに決定機を許すが、群馬の守護神・富居が決死のブロックでピンチを回避。危機をしのぐたび、リズムは群馬へと傾いていった。
守備陣もC大阪のパスの導線をつかんでいた。扇原をアンカーとして山口、秋山へとつながるパスの動きを冷静に察知。ボランチの松下が、中盤の大動脈をつぶしにかかる。「中盤の3人のところでボールが奪えれば、高い位置からカウンターが発動できたので強くプレッシャーを掛けていった」という闘将の動きに連動するように、ファン・ソンス、坂井らが球際で激しいバトルを実践。前半はスコアレスだったが、群馬に勝ち点3が転がり込む雰囲気が漂っていた。
先制点は、ロングスローから生まれた。川島がゴール前に送り込んだボールを小牟田、ファン・ソンスとつなぎ、最後は吉濱が一度ははじかれたボールを右足で蹴り込んでネットを揺らす。スローインを入れた川島は「一旦サイドに目線を送ったらマークがズレたのでゴール前へ入れた」と戦況を話した。C大阪の守備の甘さに乗じてセットプレーから先制に成功した群馬は、その後も闘志あふれるファイトを披露。終了間際の87分には、カウンターからファン・ソンスがPKを獲得し、それをエースの江坂が確実に決めて2-0。自動昇格を狙うC大阪の希望を木っ端微塵に砕いてみせた。
勝因は群馬のみなぎる気迫と、C大阪のルーズな守備だ。吉濱は「セレッソがウチの攻撃に対してまったく警戒していなかったので自由に攻撃をやらせてもらった」と話したが、C大阪に慢心があったことは否めない。それを察した群馬の選手たちの意地が、下克上の原動力となった。(藺藤 心)