両チームとも試合運びに大きな課題を残す
J1昇格プレーオフ進出を目指す千葉と、J2残留争いの真っ只中にいる大分。ともに勝ち点3を切望する中で、千葉が自らのミスで試合の流れを断ち切ってしまう。21分に伊佐が放ったシュートを千葉のGK高木がキャッチミス。そのこぼれ球に荒田が詰めて大分に先制点を与えてしまう。続く35分には、松本怜の右クロスにファーで若狭が反応。右足でうまく叩き付けたボレーシュートは大きくバウンドし、高木の頭上を越えて、大分に追加点を許してしまった。
「気持ちを切らさずに後半を戦ってくれたと思う」と関塚監督が話すように、自らのミスでビハインドを背負った千葉だが後半に入ると反撃を開始。55分に水野の右クロスからネイツ・ペチュニクが頭で合わせて、1点差に詰め寄る。すると、何としても勝ち点3が欲しい大分は59分に安川を投入し、1点を守り切る[5-4-1]の布陣に変更。この決断により、攻勢を強める千葉と逃げ切りを図る大分のコントラストがより鮮明になった。しかし、残り時間はロスタイムを含め約35分もある。1万人以上が詰めかけたフクアリの熱気に背中を押され、千葉が徐々に攻撃的なカードを切り攻勢を強めると、大分はゴール前でクリアするのが精一杯の状態に陥っていく。すると、千葉は後半ロスタイムに金井がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得。これをネイツ・ペチュニクが真ん中に蹴り込んで、同点のまま試合終了の笛を聞くこととなった。
千葉としては「前半に2失点したのが痛かったと思うし、あれは自分たちでどうにかできるところだった」と佐藤勇が話すとおり、防げたはずの2失点。対する大分は、リードを守るために速い時間帯から消極的な布陣を取ったことが裏目に出た。試合終了のホイッスルとともにピッチに崩れ落ちた両者の姿は、勝利への思いが空転したことを物語っていた。勝ち点1を分け合ったのは、妥当な結末だったと言えるだろう。両者ともに90分間の戦い方が、今後の課題として明確になったことは間違いない。(松尾 祐希)