ガンバ、最後まで広州恒大の壁を突破できず
「2点取ればいいし、2点取られたら4点取るというようなつもりでやらないと広州(恒大)に勝つことはできない」(長谷川監督)。攻守のバランスを重視するはずの指揮官の強気な言葉に嘘はなかった。藤春と米倉を同時起用しただけでなく、宇佐美に代わって二川を先発に抜擢した“サプライズ”は序盤から攻勢に出るという決意の表れ。しかし、立ち上がりこそ主導権を握ったかに見えたG大阪だったが、フェリペ・スコラーリ監督はあくまでも2戦トータルでの勝ち上がりを目指して来た。「もっとアウェイゴールを取りに来ると思っていたけどそうでもなかった」(今野)。パトリックの走力を消すべく、不用意にラインを上げず、自陣にブロックを形成した広州恒大に対して、G大阪は決定機らしい場面をほぼ作り出せず。前半終了間際に米倉のクロスに飛び込んだ倉田のシュートミスがこの日最大のチャンスにとどまった。「あの時間帯から(宇佐美)貴史を入れれば十分チャンスがある」と60分に切り札として投入された宇佐美が2本際どいシュートを放ったものの、得点には至らず。東口を中心とした守備陣がカウンターに懸命に対応したことで、“1-0”への期待感こそ膨らんだが、「攻略しかけるところまでは行ったが、仕留め切れなかったのは力がなかったということ」(遠藤)。
藤春の攻め上がりで左サイドを何度か崩しながらも、ゴール前に立ちはだかる赤い人壁が、波のように迫るG大阪の攻撃をはね返す。宇佐美の投入後、[4-4-2]にスイッチした前線もスペースを巧みに消されて、シュートを打ち切れず。86分に投入された長沢とパトリックのツインタワーに懸命にボールを蹴り込んだが、即席感は否めず、むしろ広州恒大の強靭なCBを利した感さえあった。
敵地で守り切りたいときに耐え切る広州恒大の強さはG大阪になかったそれだ。「アウェイの負けが結局最後まで尾を引いた」(長谷川監督)。ノックアウトステージは2戦合計の戦いであることをあらためて思い知らされ、G大阪のACLが終わった。(下薗 昌記)