FC東京は痛恨の敗戦。年間順位も4位に転落
相手の追い上げから何とか逃げ切った浦和の選手たちは、最後はギリギリの勝利だったがその表情は清々しく、力強さに満ちていた。槙野は拳を上げ、柏木も味方と抱擁した。対するFC東京の面々は、天を仰いでピッチに倒れ込む選手もいれば、米本は抑え切れない苦々しさに思わず咆哮するしかなかった。
4-3。スコアは接戦だが、試合は完全に浦和が制した。前半から丁寧なビルドアップで積極的に縦パスを入れていく。11分には槙野、宇賀神の左サイドの縦関係が敵陣深いエリアを攻略し、GKブラダ・アブラモフのミスも絡み柏木が先制点を奪った。さらに武藤のビューティフルゴール、関根の一撃も飛び出し、浦和は完全に精神面でも相手を上回っていった。
守備を固めたFC東京だったが、それは重心が低かっただけに過ぎず、選手たちは敵のマークをつかめずにいた。「裏のスペースを突きながら、選手間のギャップにも出入りしてくる。相手の特長を抑え切れなかった」(森重)。東の追撃弾、さらに後半には太田の左足から高橋が連続得点を挙げ、最後まで浦和を追いかけた。しかし、相手の攻撃を最後まで食い止められなかった時点で、結果だけなく試合展開でも力の差を見せ付けられたと言っていいだろう。
柏木は「失点してもいいから、そのぶん、点を取り返していこうと思っていた」と語る。ペトロヴィッチ監督も「1試合で7ゴールが入ったスペクタクルな試合だった」と話すように、浦和にとっては攻撃的な試合展開は望むところ。そしてしっかり打ち合いを制し、広島との年間順位の1位争いに望みをつなげた。
対するFC東京はこの敗戦で年間優勝ならびに2ndステージ優勝の可能性が潰えた。さらに今節、G大阪が勝利したため、年間順位も4位に後退。チャンピオンシップ進出に向けて、黄信号が灯った。(西川 結城)