ここ4試合の大宮の失点は計9点。すべての試合で複数得点を喫している。失点の少なさを安定感につなげて首位を守ってきたチームにとって、明らかに憂慮すべき事態だ。
守備のメカニズムに破綻が生まれたわけでもなければ、主力の長期離脱があったわけでもない。あえて要因を挙げるとすれば、相手に突かれたポイントを修正して対応する中で、裏目に出てしまっている策があるという点だ。
顕著な例が一つある。第36節・熊本戦(0●3)で中央を割られる回数が多かったことから、先週、今週とチームはまず“中央を閉める守備”をあらためて徹底してきた。しかし前節・徳島戦(1●2)、そして今節・京都戦と、中央を経由せずサイドを突破されて失点を喫している。
最も危険な中央から消していく手法はチームの共通理解として浸透しており、好調時は結果にもつながっていた。やり方自体に問題があるとは言えない。ここで一つのヒントになりそうなのは、京都戦で先発復帰したGK加藤の言葉だ。「 向こうに主導権のある守り方をしてしまっている」
チーム全体の連動したハードワークによって、守備でも主導権を握ることが大宮の基本となるスタイル。疲労や相手の対策など要因は一つではないが、ちょっとしたボタンの掛け違いが重なって機能性に狂いが出ている。最後に仕留め切れない印象が残る攻撃も同様だ。
ここに来てやり方を変えるというのは現実的ではない以上、大宮がリーグ戦残り4試合でできるのは自分たちが取り組んできたことに対して、より突き詰めること。妥協なき準備の先にこそ、トンネルの出口はある。(片村 光博)