勝てば降格圏脱出の可能性もあった大分が、痛い敗戦。一方で、19戦勝ちなしの長いトンネルを抜けた金沢は、J2残留を決め、喜びをかみ締めた。
大分はリトリートする金沢のブロックを崩そうと、坂井を1.5列目に、松本昌を左サイドハーフに置く形でスタート。スペースを縫いながらボールを細やかに動かし、序盤から何度も絶好機を演出するが、わずかな精度不足で得点に至らない。負傷した坂井に代え58分に伊佐を入れ、続く69分には松本昌を下げ松本怜を投入してシンプルに相手の背後を狙う戦術へとシフトしたが、単調なロングボールが増え、高く強い金沢の守備陣にことごとくはね返される。
鋭いカウンターやセットプレーでチャンスを作る金沢は、71分、右CKに高い打点で合わせた作田がネットを揺らす。前節4失点(北九州戦・0●4)の大敗から立て直しを誓った古巣対戦のこの日、粘り強く守備に集中。57分には素早いカバーリングで危機一髪のクリアを見せた男が先制点を挙げた。
これを境に金沢は勢いを増し、大分には焦りが見え始める。76分、辻尾をチャ・ヨンファンに代え手堅く守備を固める金沢に対し、大分は79分に山口を西に代え、さらにシステム変更しパワープレーも試みたが、ついにゴールを奪うことはできなかった。
ブレずに堅守を復活させた金沢と、アレンジを徹底できなかった大分。コントラストの強い結末となった。(ひぐらし ひなつ)