数的不利をはねのけた磐田、これで10戦無敗
チームの真価は、逆境でこそ問われる。
一発退場、PK献上、そして、負傷者。数々の困難に屈せず、チーム一丸となって乗り越えた磐田。名波監督は「勇敢な選手たちに頭が下がる思いしかない」と賛辞を送った。
試合後、選手たちが「前半を0-0で終えられたことが大きかった」と口をそろえたように、序盤は相手ペース。指揮官は「ヴェルディの高い位置からのプレッシャーに対して、少し臆病になっていた」と振り返る。すると24分、東京Vの素早いリスタートへの対応が遅れ、最終ラインの背後を突かれると、森下がゴールライン上で高木大のシュートを手で止め、退場に。東京VのPKとなったが、ここで守護神・カミンスキーが奮起。「これを止めればヒーローになれる」と闘志を燃やし、南のキックを足で見事にはじき返した。
失点こそまぬがれた磐田だが、41分には序盤に左足を痛めていたジェイが負傷交代。波乱尽くめの前半となったが、それでも無失点で乗り切った。ハーフタイム、名波監督は「10人だろうが、9人だろうが、とにかくシュートに持っていかないと勝ち点は取れない」と勝ちに行くことをあらためて強調。守備では最終ラインと中盤でコンパクトな2ラインを維持し、その上で攻撃ではアダイウトンを生かしたカウンターを狙った。
この策がハマり、49分に川辺の得点で先制。このゴールを演出した小林は「良いタイミングで“リスク”を冒そうという話はしていた」と語る。さらに61分、69分とアダイウトンの連続ゴールで加点。経験豊富な駒野は「後半、相手が人数をかけて来ることは分かっていたし、そうなれば、裏が手薄になると思っていた」と試合を振り返った。
DF陣も最後まで集中を切らさず、3試合連続の失点ゼロ。前半の早い時間帯に数的不利となる苦しいゲームではあったが、粘り強く戦い抜いた。「“しびれた”試合だった」とは小林の弁。山あり谷ありのアウェイ戦となったが、終わってみれば、今季2度目の3連勝。10試合負けなしで、2位をキープした。(南間 健治)