吉田監督の退任が発表されて、これが初の公式戦だ。柏は育成組織出身者の多いチーム編成だが、彼らの多くはトップ昇格の前にも吉田監督の指導を受けている。特に工藤、武富らの90年生まれ世代と、飛び級で1学年上に入っていた茨田は、5年間に及んで教えを受けた。
工藤は「何とも言えない感情ではある」と心境を語りつつ、「こういう形になっても、残りの試合と練習は進んでいく。僕自身もまだ(いまのチームから)いろいろなモノを吸収して成長しなければいけないと思っている。“今年こういうサッカーをやって来て良かった”と思えるように、モチベ―ション高くやっていきたい」と決意を口にする。
そして武富はいまの彼の強みを磨いたアカデミー時代をこう振り返る。「チームとしての練習はポゼッション、相手を崩していく練習が多いけれど、それ以上に個人の練習、自主練をユースのときは特に求めていた。そこでドリブル、相手をはがすことをトレーニングできた」(武富)。
長く強いつながりが断裂することで、そこにはおそらく痛みもあるだろう。しかし、教え子たちにいまできる“恩返し”があるとすれば、ピッチで結果を残すことだ。(大島 和人)