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水戸は臆さず。狙うは再びのジャイキリ/天皇杯 4回戦 FC東京×水戸

2015/11/10 15:05



■FC東京
望みを携えての天皇杯初戦。チーム状態は良好だ
 週明けの東京・小平のFC東京練習場は、落ち着いた雰囲気が漂っていた。7日に行われた明治安田J1・2nd第16節の柏戦で1-0の勝利を収め、G大阪が広島に敗れたことで、再び年間順位3位に浮上。これで2nd最終節の鳥栖戦に勝てば、チャンピオンシップ(以下CS)進出が決まる。柏戦は負ければCS進出、そしてリーグタイトル獲得の可能性がついえてしまう恐れもあった試合。まだまだ争いは最終節を残しているが、戴冠への望みが再び高まったことで、選手たちの表情からも自然と笑みがこぼれている。
 そんな中で迎える天皇杯4回戦・水戸戦。FC東京にとっては今大会の初戦となる。CBの森重と丸山が日本代表選出、ネイサン・バーンズが豪州代表選出のため不在。CBには吉本と奈良のコンビが入ることが濃厚だ。その他のポジションでは、水戸戦後は22日のリーグ最終戦・鳥栖戦まで試合がないため、主力勢がそのまま出場することが有力だ。疲れの見える前田や軽傷を抱える河野などはベンチスタートの可能性もあるが、「コンディションは良いし、自分は常に準備ができている」と好調なプレーを連発する東が語るなど、その他の選手は順調に調整を進めている。
 そして、一際この試合に気持ちが入る選手が吉本である。かつて水戸でプレーした経験を持つCBは「水戸ではけがが多くて試合にほとんど出られなかったけど、すごく感謝しているクラブ。FC東京でしっかりプレーしていることを水戸のサポーターに届けたい」と話す。もちろん気を緩めるつもりはない。「元日に優勝するための第一歩の試合。絶対に負けてはいけない試合。いない二人のCB(森重、丸山)のためにもしっかり勝ち上がりたい」と意気込んでいる。(西川 結城)

■水戸ホーリーホック
西ケ谷体制の“強さ”をいま、ここで発揮したい
 現在、リーグ戦で残留争い真っ只中の水戸。8日に行われた明治安田J2第40節・熊本戦(1△1)で勝利を収め、残留を決めてから天皇杯に臨みたかったのが本音だ。降格圏の21位・大分とは勝ち点5差。残り2試合、予断を許さない状況が続いている。この天皇杯のあとも、中2日でJ2第41節・札幌戦が控えているため、メンバーを落とさざるを得ないだろう。コンディションは、試合間隔が1日多く、週末に公式戦のないFC東京のほうが有利であることに疑いの余地はない。ただ、それでも天皇杯3回戦・鹿島戦(0△0、PK3-2)のように、逆境を覆す“チーム一丸”を見せてくれることに期待したい。
 実際、西ケ谷体制は連戦に強く、1カ月に6試合戦った7月は、3勝3分。鹿島戦があった週の3連戦も2勝1分と結果を残している。厳しい日程だが、持ち前のハードワークで相手を凌駕し、勝機を見いだしたい。J2で19位といえども、西ケ谷監督就任後はリーグ戦6勝12分5敗と勝ち越しており、首位・大宮を撃破したのを始め、磐田や福岡とはドローに持ち込んでいる。FC東京が水戸をJ2下位チームだと侮ったら、鹿島の二の舞となることだろう。
 また、負傷で約1カ月半離脱していた鈴木武が復帰したことも水戸にとって明るい材料だ。熊本戦で“慣らし運転”は済んでおり、この一戦で本領を発揮する準備はできている。本人も「これまでけがでチームに貢献できなかっただけに、チームの勝利のために点を取りたい思いは強い」と並々ならぬ闘志を燃やしている。スピードスターを“チーム一丸”の中で生かし、狙うは再びのジャイアントキリング、そして、クラブ初のベスト8入りだ。(佐藤 拓也)

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