金崎夢生の最たる特長は、ゴールに向かう意識の強さだ。1試合で5、6本のシュートを打つのは当たり前。ゴールが見えればまずシュートを打つ。それがプレーの基本となる。いまでこそ鹿島でプレーしているが、そのメンタルは海外組のそれ。周囲の様子をうかがって、少しずつ自分を出していくようなことはせず、最初から自分がどういう選手なのかをプレーで示していくだろう。
その強烈な意志の強さは本田圭佑と共通する部分があるかもしれない。とはいえ、金崎も昔とは違う。我をとおすために周囲とぶつかることなどまったくなく、かつては胸倉をつかみ一色触発となった柴崎岳ともすぐに意気投合。鹿島にもすんなり馴染んだ。移籍してきた選手たちの中で、これほど早く鹿島に溶け込んだのは、近年では金崎以外に思い付かない。今回柴崎が招集されなかったことで「(鹿島から)一人!?」と心配していたようだが、普段はとても人懐っこい性格で誰からも愛されるキャラクターの持ち主だ。代表チームでも、すぐに居場所を確保するだろう。
また、体の厚みはそれほどないが、日々取り組んでいる体幹トレーニングのおかげで、球際の強さも特長に持つ。DFを抑え込むポストプレーではなく、先に相手に体をぶつけてボールを確保する巧さは、まさに欧州仕込み。パワーだけでは勝てない日々の中で身に付けたモノだろう。五分五分のボールを自分のモノにして、なおかつ独力で前に運べる速さと技術も兼ね備える。金崎の存在は、FWのライバルたちにも良い刺激を与えるはずだ。(田中 滋)