Feature 特集

今季3戦目にしてついに白黒を付ける/天皇杯4回戦 甲府vs柏

2015/11/13 17:49



■ヴァンフォーレ甲府
目の前の一発勝負に可能性を見いだす甲府
「そんなのは勝ってから考えればいい。ほかの選手は知らないが、俺は目の前の試合に勝つことだけ考える」。準々決勝(12月26日)まで1カ月以上空くスケジュールに対する問題とモチベーションに対する興味を混ぜた質問に対し、津田はこう言い切った。
 ベスト16にはJ1の上位から下位まで13チームの名前が並び、これらは来季ACL出場の権利を持っているか、獲得の可能性をリーグ戦最終節に残すクラブと、天皇杯に懸けるしかないクラブ、または、ACLを戦う意欲と覚悟があるクラブと、決まれば大騒ぎになるクラブに分けることができる。伝統のタイトルと名誉を得たいというモチベーションに、ACL出場への意欲が“凄味”を付け加えるだろう。
 ACL出場を天皇杯に懸けるしかない、その“凄味”を持つ柏と、年間の戦いで上位に行く力はないが一発勝負に可能性を見いだす冒険家の甲府は、今季2戦2分。甲府はリーグ戦前節の名古屋戦(2●4)で喫した4失点の理由を修正した上で、柏に三度目の挑戦を試みるが、チャレンジした敗北に委縮する必要はない。総合力の差は明らかだが、名古屋戦のポジティブだった面を柏のハイプレッシャーに挑む補助ロケットにして、好奇心を満たす旅を長く続けたい。(松尾 潤)

■柏レイソル
“柏から世界へ”。ACL出場へ残された唯一の道
 今季の天皇杯に懸ける思いの強さが、柏ほど強いクラブはほかにないだろう。“柏から世界へ”という目標を実現するためには、まずACLの出場権を得なければならない。残された唯一の道が、天皇杯制覇による出場権獲得だ。
 ただし柏は甲府と今季すでに2度対戦して2分。守備を固めてくる相手に苦しんでいる柏にとって、決して組みしやすい相手ではない。そんな中で工藤が強調する4回戦の気構えは「どんなに0-0の時間が続いても焦れない」こと。天皇杯は延長も含めた120分間で決着を付ければよく、じっくりボールを握って試合をコントロールする時間が持てる。逆に攻め急げば前と後ろの間延びが起こりやすくなり、チームの持ち味も出ない。となればまず、ボールを保持しつつ攻守の形を整えることが重要だ。コンパクトな組織はボールを動かす、カウンターを近い間合いでつぶすという攻守のベースになるからだ。
 主将の大谷は「タイトルを意識することは良いし大事だと思うけれど、まず目の前の1試合にすべてを懸けないとその先はない」と足元を見る。ホームから、世界への長い旅に向けた地道な一歩目を踏み出したい。それがチーム全員の願いだ。(大島 和人)

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