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[町田]体感したJ1トップチームの徹底とクオリティー/天皇杯4回戦 町田vs浦和

2015/11/13 17:57



 キックオフから20秒。町田はハイプレスからのボール奪取で、久木野がいきなりのシュートを放つ。序盤の町田は相手の最終ラインだけでなく、GKにもチャレンジするほどの猛プレスを見せ、高い位置に踏み込んで奪い切る場面も再三再四だった。しかし“行ける”という序盤の手ごたえが行き過ぎを生み、チームのスキを生んでしまったのかもしれない。

 町田はコンパクトな守備組織を徹底するチーム。中を締める、相手ボールにチャレンジするスタイルであるがゆえに、外と裏にスキが生まれやすい。加えてこの試合は松下が「課題は取ったあと」と振り返るように奪ったボールを落ち着かせられず、“カウンターのカウンター”を何度も受けてしまった。

 前のめりでボールを奪われ、サイドを変えられればどうしても対応は遅れる。しかもそのロングパスは強く正確で、両ワイドの選手が勢い付いて縦に切れ込んでくる。町田が辛うじてゴール前を固めていても、マイナスのボールが入り、遠目からフリーで打ち込まれる…。「J3だったらほぼ入らない」(増田)という形から、浦和はあっさり決めていた。

 加えて浦和は左CB橋本がウイングの位置に張り出して、外側に数的有利な状況を作る工夫もしていた。天皇杯ではJ1、J2を連破した町田だが、浦和の徹底ぶりとクオリティーは未知の領域だった。リーグ戦は34試合で17失点という堅守のチームが、1試合で7点を奪われた。

 増田は「クオリティーがここまで違うのかと思ったけれど、次はそういう部分を頭に入れながら戦える。また違った対応になる」と課題を前向きに受け止める。課題を自覚しなければ、そもそも改善はない。この大敗は苦さこそあれ、上を目指すチームが上を知る、得難い経験だった。( 大島 和人)

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