この試合の先発の中で阿部、関根、梅崎を除いた8人がリーグ戦での先発出場が10試合未満だった。加賀、永田、平川、橋本、大谷の5人は途中出場を含めても10試合に満たない出場数。代表勢が不在だったこともあるが、浦和のメンバーはリーグ戦とは大きく異なっていた。
中でも加賀、橋本は浦和加入1年目であり、なかなか戦術に慣れずに出場機会を得られていない選手。それでもペトロヴィッチ監督が「やっとわれわれのやり方に慣れてきた」と評したように一定以上のプレーを見せた。加賀は「精度を上げていかないと」と話すが、精度に課題を残したものの攻撃参加も積極的にこなし、アシストを記録。
橋本はCKからヘディングで得点。これまで「なかなかなかった」最終ラインに入ったことで「分からん部分もあった」が、「自分がずっとやっていた機を見た上がりだったり、思い切り」を見せた。むしろ「高い位置で背後の駆け引きや、ローテーションで中に入ったりもしないといけない」ワイドのポジションよりも適しているのではないかと思わせるプレーぶりで、アシストも記録した。
そして彼らとは状況が異なるが、この試合では4月12日の川崎F戦(明治安田J1・1st第5節・1△1)で右ひざ前十字じん帯損傷という大けがを負った石原が7カ月ぶりに公式戦に復帰。まだ感覚を含めて負傷以前に戻ったとは言えないが、「怖さとか違和感はなくなっていた」と大きな一歩を踏み出した。
もちろん今後、リーグ戦とチャンピオンシップ、そして天皇杯の準々決勝と、極めて重要な試合が続く中、公式戦に絡んでいくのはそうハードルが低いことではない。それでも彼らが結果を残したことや復帰したことは、チームにとってプラスであり、日頃のトレーニングの成果だと言えるだろう。 (菊地 正典)