勝てば文句なしに残留を決めることができる岐阜だったが、たとえ負けても21位・大分が今節、首位・大宮との対戦に勝てなければ残留が可能な状況だった。自力で残留を決めなければ、という重圧を感じつつも、“負けても可能性がある”という甘さは潜在的に心の奥底にあったのかもしれない。
試合の入りはアウェイの岐阜が主導権を握った。長いボールで相手を自陣に押し込み、サイドからクロスを供給して好機へとつなげる。それでもリーグ2位の失点の少なさを誇る讃岐の堅守はなかなか揺るがず。すると、岐阜が綻びを見せたのはセットプレーだった。14分、讃岐・高木の蹴ったCKにペナルティーエリア内での守備のマークがルーズになり、永田に頭で合わせられると、そのシュートはバーを直撃。こぼれ球を我那覇に押し込まれて讃岐に先制を許した。お互いにカウンターを持ち味にした先行逃げ切りのチームだけに、この先制点によって勝敗の風向きはほぼ目に見えた。35分にもセットプレーで集中力を欠いて追加点を許すと、あとは讃岐が口を開けて待つカウンターサッカーの術中にハマるのみだった。案の定、後半に讃岐のカウンター攻撃からPKを献上し、事実上のダメ押し弾を与えて終戦となった。
逆に讃岐は前節で残留を決め、重圧から解放されてのびのびプレーし、リスタートからの3連発。今季一番の快勝でホーム最終戦を有終の美で飾った。(松本 隆志)