Match 試合速報

ワールドカップ予選
11/17(火) 21:14 @ ナショナルオリンピック

カンボジア
0
0 前半 0
0 後半 2
試合終了
2
日本

Report マッチレポート

日本代表 大苦戦の末、敵地で勝ち点3を積み上げた

2015/11/17 23:40

 3月に発足したヴァイッド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表も8カ月が経過。17日の2018年ロシアワールドカップアジア2次予選・カンボジア戦(プノンペン)で2015年ラストマッチを迎える。ここまで2次予選E組で勝ち点13の首位を走る日本にとって、勝ち点0でダントツ最下位に沈むカンボジアは絶対に叩かなければいけない相手。単に勝つだけでなく、満足いく内容で大量得点勝利を飾り、いい形で今年を締めくくりたかった。

 13日にプノンペン入りし、試合会場のナショナル・オリンピック・スタジアムで3日間トレーニングを行った選手たちだが、不慣れな人工芝やベトナム製のボール、高温多湿の気候と環境面はかなりハードルが高い。加えて試合当日は5万人収容のスタンドが超満員。日本代表は異様なアウェームードの中、戦わなければならなかった。そこでタフに戦えてこそ、最終予選突破、ロシアでの成功が見えてくるはずだ。

 そんな日本代表だが、予想された通り、今回は12日のシンガポール戦から8人もの大幅メンバーが入れ替えを行った。先発に名を連ねたのは、GK西川周作(浦和)、DF(右から)長友佑都(インテル)、吉田麻也(サウサンプトン)、槙野智章(浦和)、藤春廣輝(G大阪)、アンカー・遠藤航(湘南)、右インサイドハーフ・山口蛍(C大阪)、左インサイドハーフ・香川真司(ドルトムント)、右FW原口元気(ヘルタ)、左FW宇佐美貴史(G大阪)、1トップ・岡崎慎司(レスター)の4−3−3。フルメンバーでの代表初先発の遠藤、10月のシリア戦(マスカット)以来のスタメンとなる原口、10月のイラン戦(テヘラン)以来の先発となる宇佐美らにとっては今後の代表定着を賭けたサバイバルマッチ。彼らの動向も注目された。対するカンボジアは5−4−1。エースは1トップのラボラビー(9番)。彼にはハリルホジッチ監督も警戒心を露わにしていた。

 9月の埼玉でのホームゲーム同様、日本が支配し、カンボジアが守勢に回る展開が予想されたが、この日のカンボジアは非常にアグレッシブだった。もちろん香川や岡崎らキーマンにボールを持たせないように中央に枚数をかけてはいたが、決してベタ引きといわけではなく、虎視眈々とカウンターからチャンスを伺ってきた。そんな相手に日本は序盤から苦しみ、なかなかチャンスを作れない。前半11分には岡崎と原口が立て続けにゴール前で決定機を迎えるが、相手守護神・セレイラス(22番)ら守備陣がしっかりと反応し、ゴールを許さない。その後も日本は山口のタテパスに反応した香川が反転右足シュートを放った17分の得点機、原口の落としに岡崎が遠目から打ちに行った18分のチャンスなど形を作るが、どうしても相手をこじ開けられなかった。やはり人工芝とボールの影響は微妙に選手のボールタッチを狂わせた。

 日本が停滞感がカンボジアに勇気を攻め与え、20分を過ぎたあたりから相手のチャンスが俄然、増えてくる。そのけん引役はもちろんラボラビー。彼が吉田をかわして決定的シュートを放った23分の得点機は日本をヒヤリとさせた。さらに度重なるリスタートから左MFソクペン(14番)が鋭い飛び出しからゴールを伺う。これも間一髪で西川や槙野が防いだが、本当に相手の勢いは凄まじかった。日本は前半終了間際、香川の中央から左サイドへの展開に藤春が飛び出し、フリーでシュートを放ったが、惜しくも左クロスバーを直撃。この日最大のチャンスを決められず、前半終了の笛。敵地でまさかの0−0で試合を折り返すことになった。

 このまま終われないハリルホジッチ監督は、後半立ち上がりから遠藤と柏木陽介(浦和)を交代。中盤の組み立てを修正し、一気に流れを引き戻そうと試みた。

 その柏木がいきなり仕事をしてみせる。開始1分も経たないうちに彼の裏へのロングパスが出て、これに岡崎が反応。その折り返しに香川が飛び込んた瞬間、相手に倒され、日本はPKをゲットする。キッカーは意外にも岡崎。「PKは苦手」と日頃から話していた彼だけに不安はあったが、案の定、GK正面に蹴ってしまう。これは日本にとって非常に痛かった。

 だが、彼はそのミスを4分後に帳消しにする。後半6分のFK。柏木のキックに少しタイミングを遅らせて飛んだ岡崎がカンボジア選手と競り合い、カンボジア選手のヘッドがそのままボールが枠に吸いこまれる。日本は辛くもオウンゴールでようやく1点を手に入れることに成功した。

 そこから日本の流れがよくなり、柏木の自由自在のパスが冴えわたるようになる。14分には原口の左からのパスに長友が反応しシュート。これもGKに防がれたが、いい形の攻撃だった。この直後に指揮官は宇佐美と本田圭佑(ミラン)を交代。その本田が出場するや否や決定的シュートを放つ。22分には長友の右クロスに岡崎がヘッドで飛び込むが、追加点を奪えない。1点をリードしたものの、日本は苦しい状況からなかなか抜け出せなかった。

 前半から飛ばしたカンボジアも徐々に消耗がひどくなり、ペースダウン。終盤の日本は一方的に押し込んだ。が、とにかく追加点が遠い。日本は終盤、岡崎に代えて南野拓実(ザルツブルク)を投入。本田を1トップに上げる新布陣をテストしたが、それも時間が短すぎて機能しないかと思われたが、ビッグチャンスが経て続けに生まれる。最初の決定機は44分、原口の左タッチライン際の突破からのクロスに本田が飛びこみ、南野が豪快な左足シュート。これは惜しくも相手にブロックされたが、外からのいい崩しだった。

 そして得点につながったのが後半45分、藤春のオーバーラップからのマイナスクロスに本田が頭で合わせたシーン。日本にとって喉から手が出るほどほしかった2点めが飛び出し、日本はやっと勝利を確実にした。

 本田がワールドカップ予選5試合連続ゴールという新記録を樹立し、柏木ががらりと流れを変える仕事を見せるなど前向きな部分もあったが、遠藤や宇佐美らチャンスをもらった選手はアピールに失敗。チームの底上げという意味ではまだまだという印象だった。期待された香川も不発。彼の代表での生かし方はまだ模索が続きそうだ。苦難の2015年を象徴するような厳しいゲームだった。

関連カテゴリ

EG 番記者取材速報

League リーグ・大会