甲府が清水とのリーグ戦11試合目にして初めての勝利を挙げたのは6月20日の1st第16節(2○0)。それから約5カ月、2nd第14節で降格が決まった清水はサポーターの気迫十分の声援を受けて最終節に臨んだ。甲府は残留決定も、その後は未勝利なだけに、ホーム最終戦は勝って残留をホームのサポーターに報告したい一戦。
ともに先発はお互い予想したとおりのメンバーで、主導権を握ったのは密集を作ってボールを細かくつなぐ清水。38分には澤田が右サイドの深いところで土屋のマークを振り切って上げたセンタリングがファーサイドでフリーだった福村につながるなど、決定機を作る。守備の堅さを生かして残留を決めた甲府だが、テクニックとフィジカルがある清水の前線(北川、白崎、澤田、枝村)に手を焼き、体を寄せてもボールを奪い切れずに深い位置まで進入を許すことが多かった。
52分、前半から可能性を感じさせていた清水はCKの流れから白崎が先制点を挙げると、56分にはカウンターから左サイドで粘り、逆サイドの北川につないで追加点。甲府大敗の予感も漂う流れだったが、62分に保坂を投入したあたりから流れが変わり、66分に橋爪がDFのクリアボールのこぼれ球を蹴り込んでプロ初ゴール。このゴールが甲府に勢いを与え、逆に清水は1点差を守ろうとしてしまう。そして、76分、橋爪のクロスが起点となって保坂が同点ゴールを決めてゲームは振り出しに。終盤と5分間の後半ロスタイムは守る点差がなくなった清水と逆転したい甲府の攻撃がぶつかり合う。3枚目の交代カードに盛田を使った甲府に決定機が訪れそうな流れだったが、そのまま試合終了。
清水のJ2降格によって来年は行われない富士山ダービーは2-2という、めでたさも中くらいの引き分けとなった。(松尾 潤)