金沢に先制されるも、采配と遂行力で勝ち切る
残留を決めた金沢と、優勝・昇格を決めた大宮。最終節は、お互いに失うモノがない者同士の対戦となった。金沢は山藤、大宮は家長と横谷をけがで欠き、また、菊地が出場停止のため、福田がCBを務めた。
前半は金沢ペースだった。19分、CK後の流れからチャ・ヨンファンがDFをかわして中にグラウンダーのクロスを送ると、太田が流し込み金沢が先制。金沢はその後もセットプレーなどでチャンスを作り、追加点を狙った。対する大宮はミスも目立ち、パスミスからカウンターを受けることもあった。幅を取れず、狭くプレーしてしまったのもその一因だろう。そこで大宮は後半開始から播戸に代えて泉澤を投入し、清水慎を最前線に据える。左サイドに入った泉澤はタッチライン際に張り出す“幅取り役”を担った。すると大宮の攻撃に幅が生まれ、大きなサイドチェンジで金沢のブロックを揺さぶった。「ワイドに開かされて、間に(ボールを)つけられることが多かった。ポン、ポンと崩された部分もあった」と原田欽が話すように、後半、大宮は金沢の守備ブロックを攻略。52分、渡邉のクロスを清水慎が頭で合わせ、同点に。68分のFKでは、渡邉のキックに福田がヘディングシュートを決めて逆転に成功する。
また、大宮は、得点ランク2位(19点)で首位・ジェイ(20点)に迫るムルジャに、“何とか点を取らせたい”というような場面も見られた。しかし、惜しいシーンはあったものの、ムルジャにゴールは生まれなかった。
金沢は終盤にジャーン・モーゼル、辻をピッチに送り込んだが、後半はノーチャンス。大宮が勝利で1年を締めくくった。金沢は敗れたが、この試合もJ2・1年目の“経験”として刻まれたのではないだろうか。(野中 拓也)