勝つしかない試合に勝てず。“あと1点”が遠く 試合前に「勝つしかない」という言葉を発した選手は二人や3人ではなかった。町田のミッションは山口を勝ち点で1ポイントでも上回ること。ただ、山口が負けるという想定を語る選手は皆無だった。
町田を待ち受けていたのは長野の「守備からしっかり入り、コンパクトにしてセカンドボールを拾う」(衛藤監督)という割り切った試合運びだった。長野は後ろに重心を置いて自陣を固めつつ、立ち上がりから執ように町田DFの背後を突いてきた。
CB増田は前半を「長野が長いボールを使ってくるのにしっかり対応できていた」と肯定的に振り返る。前半をスコアレスで折り返して、後半に勝ち越すのは町田の得意とする展開。実際に後半に入ると52分、53分と決定機が相次ぐ町田ペースになった。
しかし64分、町田は自らのカウンターから長野の“カウンター返し”を受ける。MFパク・ゴンのボール奪取、スルーパスからMF佐藤が決め、長野に先制点を奪われてしまう。町田は74分にCK後の波状攻撃からFW鈴木孝が決めて追い付くが、終盤は再び長野のロングボールに苦しみ“あと1点”を奪い切るパワーを出せなかった。
試合が引き分けで終了したあとに、負けていた山口が同点弾を決め、町田のJ3制覇の願いは絶たれた。誤報から選手たちがぬか喜びをしてしまう一幕もあった。しかし、結果は“勝つしかない試合に勝てなかった”というシンプルな現実に尽きる。町田は今季を2位で終え、大分とのJ2・J3入れ替え戦に進むこととなった。(大島 和人)