C大阪がJ1昇格する条件は勝利のみ。絶対的に得点が必要な状況で、この試合を迎えた。「リスク管理もしながら、相手のペナルティーエリアに入って行くこと」(大熊監督)が求められた中、前半のC大阪は、「最初から得点を奪いに行く」(パブロ)意識をピッチで表す。山口もボランチの位置から積極的に縦につけ、37分には田代が抜け出し、シュートを放つも狙いすましたニアは中村航に消された。この場面の前後には玉田がCKから直接ゴールを脅かすも、ネットは揺らせず。ただし、「前半は0-0でもウチにとって決して悪い流れではない」(橋本)ことも事実。ウェリントンに対しては山下がしっかりとケア。相手のストロングポイントを封じた前半だった。
後半は、「優的優位を作ること」、「攻撃に枚数をかける」など、試合前に大熊監督が話していたポイントを実践できるかがカギとなった中、輝いたのはリーグ戦の福岡戦に1分も出場していなかった歴戦の勇士だった。60分、山口の縦パスを受けた玉田が相手DFを一人交わして関口とワンツー。中央を割って関口のパスを受けると、左足でゴールに押し込んだ。1年でのJ1復帰を目指して戦ってきた今季。最後にチームとして一つにまとまったC大阪が、聖地・長居にてJ1復帰を決めるまで5分を切った87分。悪夢が訪れた。シーズン終盤、大熊新監督に率いられたチームは蘇生。J1まであと一歩に迫るも、桜の歓喜はわずかに届かなかった。(小田 尚史)