18日、満を持してAFC・U-23選手権(リオ五輪最終予選)に臨むU-23日本代表の最終登録メンバー23名が発表――されなかった。
記者会見に臨んだ手倉森誠監督の口から挙がった名前は21名。悩める指揮官の選択は、誰も予想していなかった“2枠残し”という形だった。
「昨日(17日)、霜田正浩技術委員長と相談して決めた」というにわかに信じがたい話も、「まあ、そうなんだろうな」と思わせてしまうのが手倉森監督の人徳か。得意のダジャレも封印気味だった会見内容は、バツの悪さすら感じさせるモノだった。
理由はシンプルに「絞り込めなかった」(手倉森監督)からというのも、恐らく本当にそうなのだろう。最終選考を兼ねた今月上旬のカタール・UAE遠征では、ウズベキスタンとイエメンのU-22代表と戦って、ともに0-0。「得点力不足」(同監督)という積年の課題があらためて露呈したのが指揮官を悩ませた直接的要因だ。2枠を残した上で、ギリギリまで選手の好不調を見極めて決断したいということなのだろう。
ただ、意図は理解できるものの、リスキーな選択である。指揮官が繰り返してきたように、最終予選は「ストレスとの戦い」だ。12月下旬に行う石垣島での最終合宿まで選考を持ち越すことは、選手と監督にとってのストレスの種を持ち越すということ。本来、石垣島でのキャンプは「まずコンディショニング」(手倉森監督)を目的としたモノ。ただでさえストレスの大きい最終予選の前に、本来リラックスできるはずの石垣島で心理的負荷を掛けるのが妥当なのかどうか。
国際試合がほとんど組めず、石垣島の最終合宿にすら呼べない選手が多々いる強化日程など指揮官に同情の余地はあるのだが、決断の遅れが最終予選に向けた不安要素となったのも否めない。 (川端 暁彦)