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消化試合にするのはもったいない
実際、消化試合ではある。ただそれは日本側から見た勝ち点計算上の話であって、サウジアラビアにとっては生きるか死ぬかを懸けて臨む一大決戦。相手がそういう覚悟を持って挑んでくるのだから、単なる消化試合としてこなすのはもったいない。決勝トーナメントに向けた“準備試合”として位置付けるべきだ。
指揮官が「よりフレッシュな選手を使える」と語ったように、この第3戦はメンバーをあらためて刷新することになりそうだ。1、2戦目で先発していた選手、つまりGK櫛引政敏、DF岩波拓也、室屋成、MF遠藤航、FW鈴木武蔵は恐らく全員温存。1試合目の出場時間が長く、2試合目で先発した選手、すなわちMF原川力と矢島慎也も同様に温存となりそうだ。
となると、日本のラインナップはGKに杉本大地の起用は確定的で、守備中央は三竿健斗と植田直通のコンビか。右の室屋も温存と思われるが、松原健は負傷の回復が遅れており、先発できるかは微妙。亀川諒史を右に回す可能性もあると見る。中盤は井手口陽介が初出場となりそうで、消耗している豊川雄太も温存だろう。第2戦で出番のなかった大島僚太の出場もありそうだが、すでに警告をもらっていることをどう考えるか。三竿を一列上げて、奈良竜樹をCBに入れる選択もありそうだ。前線はオナイウ阿道に再びチャンスがありそうで、パートナーはこちらも第2戦で不完全燃焼に終わった浅野拓磨か。
注目はやはり初出場の選手たち。中でも96年度生まれという最年少世代の二人、三竿と井手口がどこまでやってくれるかは楽しみな要素だ。「自分の特長はつぶすこと」と語る三竿は持ち前の頑健な肉体を武器に、フィジカル的に優れた選手の多いサウジアラビアに挑む。どこまで個としてボールを“狩れる”かは一つのポイントだろう。一方、井手口もフィジカル的な能力に秀でたボランチで、強い当たりと的確なパスワーク、強烈なミドルシュートが魅力の選手。トップ下を経由してくる相手の攻撃を防ぎつつ、持ち前の大胆不敵さでゴールに絡んでいく仕事を期待したい。
チームとしての底上げには絶好の機会。準々決勝にはずみをつけるような試合を見せてほしい。(川端 暁彦)