Photo:Yoichi Iwata
浦和で“再スタート”を切る二人のGK
新体制発表会見に出た二人はいつもと表情が違っていた。「(報道陣の)人数が違いますから。あんなに(撮影で)パシャパシャされるとは思っていなかった(笑)」と岩舘が言えば、「こんな台数のカメラや記者の方に囲んでもらった機会がなかった」と福島も苦笑した。それはもしかしたら二人が浦和に“正式に”加入したという実感だったのかもしれない。
岩舘直と福島春樹。両選手が“正式に”浦和の一員になった。両者ともにプレーするチームは昨季と変わらない。ただ、岩舘は水戸からの期限付き移籍から完全移籍、福島は専修大からの特別指定選手から新加入となり、浦和の“正式な一員”という意味で立場が変わった。
もちろん、ほかの選手と同じように、両者ともにここがゴールではない。浦和の守護神には言わずもがな日本トップクラスのGK、西川周作がいる。二人の目下の目標はまずベンチ入りということになるだろう。出場という意味でのハードルは高い。
だが、彼らはそれでも浦和でプレーすることを決断しス腱断裂という重傷で昨季の大半を棒に振りながらも完全移籍のオファーをくれたクラブに感謝するとともに、「もう一度しっかり土田さん(土田尚史GKコーチ)の下で学んで成長してから次の選択肢を考えたいと思った」と浦和でプレーし続けることを決めた。福島は「西川周作さんのプレーにあこがれを持っていた。近くでそのプレーを見て勉強したいと思った」と、かつて川口能活が松永成立の下で学ぶために横浜FMを選んだように、日本代表の大先輩がいるチームを選んだ。
二人の決断の理由は異なるが、岩舘は「このユニフォームを着て試合に出たい」と意気込み、福島は「より一層というか、ここからが再スタート」と気を引き締める。そう、これからが彼らの浦和での本当の勝負だ。(菊地正典)
岩舘 直(いわだて・なお)
1988年8月17日生まれ、27歳。183cm/78kg。神奈川県出身。あざみ野中→旭高→アルテ高崎→創造学園大→アルテ高崎→水戸→浦和→水戸を経て、今季から浦和に完全移籍で加入。
福島 春樹(ふくしま・はるき)
1993年4月8日生まれ、22歳。182cm/78kg。愛知県出身。水無瀬中→静岡学園高→専修大を経て、今季から浦和に加入。昨季は特別指定選手として浦和でプレーした。