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リオ五輪への出場権が懸かった準決勝の相手はUAEを下したイラクに決まった。手倉森誠監督と選手たちはイランとの準々決勝と同じくこの試合でも粘り強く守り抜き、勝負どころで仕留めにいくはずだ。
ただし、相手の運動量が落ちるまで我慢する展開を狙うにしても、中盤でのボール保持率を高め、ゲームをコントロールしなければ守り切るのは難しい。イラクの攻撃陣はイランより強力な上、完封したイラン戦でも、GK櫛引政敏のビッグセーブやバーとポストに何度も助けられたからだ。
また、中盤でボールを回して揺さぶることが相手のスタミナを奪うことにもつながっていく。イラン戦にボランチとして出場した原川力は次戦に向けた改善点をこう指摘する。
「 サイドチェンジを交えながら揺さぶることができれば、もっとスペースができた。チームとしてどこにスペースを作って攻撃していくかを共有できれば、もっと効率の良いサッカーができて、ゴール前まで運べると思う」
中盤でのボール保持率をイラン戦より増やすこと、[4-1-4-1]が基本システムのイラクをハメること、そして右足付け根付近に炎症を起こしている鈴木武蔵の出場が依然として危ぶまれていることを考えれば、日本はこれまでの[4-4-2]から[4-2-3-1]に変更し、中盤を厚くして戦う可能性もある。となれば、コンディションが整っているはずの中盤の二人―イラン戦に出場しなかったMF南野拓実と7分しか出場していないMF大島僚太の奮闘に期待したい。
手倉森ジャパンが14年1月に結成されて以来、2度対戦して2度とも敗れているイラクとの大一番。チームコンセプトである“柔軟性と割り切り”の質があらためて問われる。(飯尾 篤史)