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さあ、リベンジロードの総仕上げだ
手倉森誠監督は「最後は韓国(との対戦)になるという話は、大会前からしていた」と言う。常々「この大会は縁を感じる。ここまで、この世代が負けてきた相手が次々と(対戦相手として)出てくる」と語っていた指揮官にとって、韓国戦は総仕上げの一戦だ。
半ばローテーション制に近い選手起用をしてきたチームだけに、メンバーの予想は難しい。中3日の余裕があり、“次の試合”を考えなくていい状況をどう捉えるかという判断になるだろう。GKに唯一出場機会のない牲川歩見を起用するなど、出番の少なかった選手を一気に並べる手はなくもない。五輪切符獲得後のモチベーションという点で言えば、彼らこそ心理的にベストの状態にあるという見方はできる。
ただ、これはタイトルマッチであり、同時にシミュレーションなのだ。手倉森監督は「戦略的に楽しみな一戦になる。スキルのところも中東との戦いと違って、より駆け引きの部分が多く出るのかなと思う。一本調子の駆け引きではなくて速攻、遅攻があるような、スリリングなゲームになると予想している」とした上で、「逆に言えば、そのゲームシチュエーションが五輪につながる」とも言う。韓国という厳しい相手と真剣勝負ができる機会はそうはない。この一戦を五輪への強化試合の始まりと捉えて、それほど極端なメンバー変更は行わないのではないか。
負傷を抱えるMF遠藤航や万全でないFW鈴木武蔵、フル出場の続いたMF中島翔哉を外す可能性はあり、右SBに松原健の起用もありそうだ。MF南野拓実が帰国してしまった右MFには矢島慎也が起用されることになるだろう。
「仁川(アジア大会)での借りを返して本当のアジアNo.1になる。この上ないシチュエーションが用意された」と指揮官は言う。目指すはザックジャパン以来となるアジアタイトル。この韓国戦は、五輪本大会へ向けた最初の一歩となる。(川端 暁彦)