無数の組み合わせが可能な前線。数少ない懸念はCB
昨季アジアと国内で60試合を戦い抜いたG大阪。クラブの優先度はACLとリーグタイトルの奪回だが、長谷川健太監督は昨季同様、全タイトルをタフに戦い抜くつもりだ。そんな指揮官の覚悟は、新体制発表会見の日に見て取れた。「60試合以上、今季は戦えるようにしたい」。ACLを制覇することで可能になるクラブW杯まで指揮官は見据えている。
クラブはアデミウソンや藤本淳吾ら実力者を獲得。「無数の組み合わせが可能」と長谷川監督は胸を張り、過密日程を戦った昨季の教訓が生かされた。「どうしても夏場はサイドがキツい」(長谷川監督)。層が厚いとは言えなかった昨夏は、阿部浩之や倉田秋らが疲弊。結果的にチャンピオンシップに滑り込んだものの、今季は夏場の取りこぼしを避けるべく、2列目の充実を図った。FW陣は、アデミウソンや呉屋大翔が加わり、ターンオーバーが可能な陣容だ。また、飛び級昇格の堂安律を含め、ルーキー7名が加わったのも今季の特徴で、これはG大阪U-23が参入するJ3を見据えて若手の充実を図ったもの。堂安や市丸瑞希、呉屋、野田裕喜ら将来の主力になり得る逸材を長期的な視野で育てる環境も整った。
一方で数少ない懸念はCB陣である。国内の大会だけならば十分と言えるが、岩下敬輔と西野貴治が宮崎キャンプでも別メニュー調整で、丹羽大輝とキム・ジョンヤが現状のファーストチョイス。井手口陽介の成長に伴い、「今ちゃん(今野泰幸)を落とせる」と指揮官はCB起用も示唆。ただ、長丁場のシーズンを考えれば、不安が残ると言わざるを得ない。
しかし、全体的に見れば他チームが羨む補強が実施されたと評価できる顔ぶれがそろった。(下薗 昌記)