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■ジェフユナイテッド千葉
横一線での競争。開幕へ激しい生き残りの場
柏だけには負けられない。千葉ダービーというモノは、プレシーズンマッチであったとしても特別だ。「柏は良いチームだし、J1でも結果を残している。自分たちは胸を借りるつもりでやりたい」(佐藤勇)、「開幕前に恵まれた環境のカップ戦がある」(佐藤優)と、選手たちもこの一戦の意味合いを理解している。
関塚監督は「これだけみんながアピールをしていれば、誰をどこで組み合わせるか頭を悩ませないといけない」と、選手の起用法や組み合わせを試すことを明言。現在のチームには、いまだレギュラーを確約されている選手が存在しないため、ちばぎんカップでも各個人のアピールは必須だ。前線は船山やエウトンに吉田など、キャンプで結果を残した選手がそろう。2列目も長澤と井出を筆頭に、小池も好調を維持。ボランチと最終ラインも横一線であり、誰がピッチに立っても不思議ではない。沖縄と宮崎のキャンプで選手たちに植え付けられた高い競争意識が、帰千後も継続されているのかが注目される。
また、指揮官が求める「攻守にアグレッシブに戦い、縦に速いサッカー」が、柏を相手にどこまで通用するかも気になるところ。攻撃陣もダイレクトプレーで相手を崩す場面が多く、守備陣も粘り強さを見せている。「今後、1年間どのような戦いをするのかをフクアリのサポーターの前で見せたい」と近藤が意気込むように、このちばぎんカップで勝利を収め、さらなる自信をつかみたい。(松尾 祐希)
■柏レイソル
柏にとって “変化値”の大きな16シーズンの開幕
ミルトン・メンデス新監督の“色”が見える一戦になるだろう。相手に激しく寄せる守備、サイドを広く使いつつ、速く前にボールを運ぶ攻撃といった新たなスタイルが、始動から1カ月足らずで完全に浸透するということはない。しかし、その方向性は、開幕2週間前の段階ではっきり見て取れるはずだ。
現役時代にSBだったメンデス監督は、SBに対する要求が特に厳しい。キャンプ期間中は「SB陣はいつも怒られてばかり」(輪湖)だったという。甲府から加入した伊東がFWから右SBにコンバートされており、先発が予想される。彼のスピード、鋭い突破は広いスペースを使える新ポジションでより生きるはず。守備面の未熟さはあるだろうが、可能性が見えてくるはずだ。この試合に特別な感慨を持って臨むのはトップ在籍14年目の大谷。千葉の近藤はユース時代からの仲間だった。「ドゥー(近藤)が相手にいるというのは変な感じ」とは言うものの、「初めて公式な試合で(近藤と)相手チームとしてやることは楽しみ」という思いを口にしていた。
昨季は柏が2月中旬にACLプレーオフを戦った影響で、ちばぎんカップが開催されなかった。今オフは複数の主力がクラブを去った一方、中村、中谷、小林と若手が台頭していることもあり、初めてこの大会を経験する選手も多い。リーグ戦に向けたステップではあるが、今季の、そしてこれからのレイソルを占う材料として、楽しみな一戦だ。(大島 和人)