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新生・東京の名刺代わりとなる90分/AFCチャンピオンズリーグプレーオフ FC東京×チョンブリ マッチレポート

2016/2/12 6:00


Photo: Norio Rokukawa

FC東京9-0チョンブリ

守備を“継続”しつつ、見せ付けた攻撃の“変化”

“変化と継続”。それが、FC東京が今季タイトルを狙う上での大事なテーマとなってくる。“変化”とは、城福監督が6年ぶりに復帰し、新たに攻撃的なエッセンスを加味していくことを指す。そして“継続”とは、昨季まで2年指揮したマッシモ・フィッカデンティ前監督(現・鳥栖監督)の下で植え付けられた、守備の粘り強さと忍耐力を示している。

 新体制の初陣。ACL本戦出場のために負けられない一発勝負。終わってみれば9得点の大勝劇となったが、得点数以上に目を見張る要素が内容にあった。実力的に格下のクラブ相手に我慢や忍耐が必要な時間は少ない。この試合は必然的に、城福体制になって見せる“変化”の部分に、焦点が当てられた。

 布陣はシンプルな[4-4-2]を選択し、攻守にコンパクトな陣形を貫いた。特に中盤から前の選手の振る舞いが、昨季までの戦い方と異なる。マイボールになると、複数の選手がパスを呼び込むように顔を出し、テンポ良くチームが前に進んだ。前田が前線で孤立するシーンは極端に減り、米本とハ・デソンのダブルボランチがラインを押し上げると、そこから水沼が裏を狙い、阿部が神出鬼没に動き、東がキープと仕掛けを繰り返した。自然とボールは高い位置で行き来することが多く、奪われてから守備への切り替えでもスムーズにプレスに移行できていた。

 9得点奪っても逃した好機は多く、「質はまだまだ」と城福監督をはじめ選手も口をそろえた。と同時に、「チームとしてやろうとしている形は出せていた」(水沼)ことも確か。コレクティブに攻撃をしかけていく姿こそが、青赤の“変化”の兆し。新体制の名刺代わりとして十分な90分だった。(西川 結城)

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