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[名古屋]わずかに見えた新生・名古屋の輪郭/Jジャーナル G大阪×名古屋 試合後コラム

2016/2/16 6:00


Photo: © J.LEAGUE PHOTOS

 シモビッチの落としから1点を返した直後の55分のことだった。イ・スンヒが高い位置でボールを奪うと、矢田→永井→シモビッチ→永井と細かく素早くボールをつなぎ、最後はゴール前に走り込んだ小川へ。パスがズレたことでシュートに持ち込めなかったが、ピッチ脇には全身で悔しさを表現する小倉監督の姿があった。対外試合の3試合目。ようやく新生・名古屋の“輪郭”が見えた瞬間だった。

「チームとしてやってきたモノを出しながら勝利を」(小倉監督)というのが、この日最大のテーマだった。しかし、前半のシュート数はわずかに2本。後方からボールをつなぎながら、複数の選手が連動するサッカーを目指す名古屋だが、縦パスがことごとく収まらず、前に出ていこうとするタイミングでのミスからG大阪のカウンターを受ける展開の連続だった。ボールを奪う位置も低いことから次第にロングボールが増え、ハーフタイムには「もっとつなぐ意識を強く持とう」という指示が飛んだ。

 それでも指揮官が「これまで見えなかった部分が、見えたところはある」と振り返ることができたのは、後半である。キャンプ中の対外試合2試合ではビルドアップのミスから失点したり、ロングボールを蹴って失ったり、最終ラインからボールを前に運び出すことすらままならない状態だっただけに、冒頭場面のように、「後半の10分〜15分はやりたいサッカーができたと思う」(矢田)。

 もちろん結果的に対外試合3連敗となり、小倉カラーを表現できたのも後半の15分ほど。失点はカウンターとセットプレーから喫した形であり、悲観する必要はないが、お世辞にも完成度が高いとは言えないのが現在地だ。チームの認識も“キャンプ時に比べたら”というモノで、G大阪が前から奪いにくる相手でなかったこともボールをつなげた一因だろう。

 指揮官は今オフ初めての収穫を口にしつつ、「今日の出来はベースの中のベースだぞ」と選手たちに伝えている。( 村本 裕太)

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