エリク・モンバエルツ監督は宮崎キャンプ途中からレギュラー組とサブ組を明確に分けてチーム作りを進めた。最終日に行われた広島との練習試合の先発メンバーは、現時点での開幕先発と言っていいだろう。
新加入選手では唯一、前田直輝だけがレギュラー組に入ったが、この試合でのパフォーマンスを見るかぎり右MFのポジション争いは混沌としている。後半途中から出場した兵藤慎剛や、7日の福岡戦で起用された天野純、あるいは2年目の仲川輝人にもチャンスがあるが、いずれも決め手を欠いているのが実状だ。
そのほかのポジションではCBの栗原勇蔵やボランチの中町公祐に先発の可能性が残されているものの、彼らは実績と経験を持つ選手である。モンバエルツ監督は昨季からベンチ入りする7選手を含めた18名をレギュラーグループと考えており、それは今季も変わらない。
問題は、その18人の顔ぶれが昨季とほとんど変わっていない点にある。それどころかアデミウソンが抜けた穴は大きく、戦力ダウンの感は否めない。指揮官は「補強が実現することを願っている」と取り繕うことなく話すが、開幕2週間前の時点で具体的な補強策は聞こえてこない。残された時間はわずかで、いまの戦力で開幕を迎える覚悟を決める必要性が出てきた。
現状のままでは頭打ちになるのが透けて見えている。キャンプ中にけが人が続出し、補強に動いた昨季とは事情が大きく異なり、いまの横浜FMはプレシーズンの準備段階で明らかに後手に回っている。 (藤井 雅彦)