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[横浜FM]現状では上位争いに絡めない陣容。さらなる動きは?/補強分析2016

2016/2/24 6:00



完成度は低くないが、アデミウソンの穴は埋まらず

 1年前、横浜FMは樋口靖洋監督からエリク・モンバエルツ監督にバトンタッチし、戦術の方向性が定まっていなかった。そこに中村俊輔やラフィーニャ、伊藤翔といった前線の主力のけが人が続出し、開幕まで一度もベストメンバーを組めなかった。J1・1st第2節からはアデミウソンという攻撃の核を手に入れたが、準備期間を順調に過ごせなかった昨季の開幕ダッシュ失敗はある意味で必然だった。

 当時と比較したとき、今季はひとまず順調な仕上がりを見せている。ラフィーニャの長期離脱は大ダメージだが、昨季もほとんど稼働できなかったのだからマイナスポイントにはならない。安定した戦いを繰り広げた昨季終盤のレギュラー10人は今季も中軸を担う。残り1席についても準レギュラー格の天野純が入る見込みで、戦術的な完成度は決して低くない。周囲が不安視するほど弱いチームではない。

 ただし、である。トップスコアラーのアデミウソンを失ったマイナスは現状で補い切れていない。「前線のスピードとパワー、得点力、そして才能を失った」(モンバエルツ監督)。G大阪に移籍し、さらに輝きを増すであろうブラジルの至宝が抜けた穴は、現有戦力では埋め切れない。天野や前田直輝にいきなり同等のパフォーマンスを求めるのは酷過ぎる。

 現状では新体制発表会で長谷川亨新社長が発言した「絶えず3位以内の優勝を争うポジションを目指す」という目標を達成することは難しい。04年以来となるリーグ優勝を狙うのなら、遅きに失したとはいえフロントは責任ある仕事を完遂させなければならない。それができなければ、上位争いに絡むことなく中位にとどまるのが精一杯の陣容だ。(藤井 雅彦)

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