Photos: Atsushi Tokumaru
8分にマークミスから失点。この日の最終ラインは3人が新加入であり、唯一昨季から在籍するソン・ジュフンも合流したのは沖縄キャンプから。水戸は懸念の連係不足を早々に露呈してしまった。
しかし、その懸念点をそのままにはしなかった。失点直後、GK本間がCB伊藤のところに駆け寄ってアドバイスを送り、伊藤も失点に気落ちすることなく、周囲と積極的に言葉を交わし、守備の修正を行った。その後、水戸は積極的な守備を取り戻し、前線からの厳しいプレスで鹿島の攻撃を封じ込んだ。最終ラインもバタ付くことなく、高いラインを保ってコンパクトな陣形を維持した。終盤にセットプレーの流れから失点したものの、「その部分は修正できる」と西ケ谷監督は語り、試合の中で修正できた守備に関して「意思統一しながらやってくれた」と手ごたえを口にした。
昨季の主力が多く抜け、大幅なメンバーの入れ替えを余儀なくされた今季の水戸。この日の先発も6人が新加入だった。“コミュニケーション”は大きなテーマであり、不安材料でもある。だが、選手がそれを理解しているからこそ、誰かが引っ張るという形ではなく、一人ひとりが積極的にコミュニケーションを取ろうという意識がチームに浸透している。チームのそうした雰囲気がピッチ内での早急な守備修正につながったと言えるだろう。「思っていた以上に良いコミュニケーションでできた」と本間はチームの進化を感じたという。
一人ひとりが強く意識すれば、不安は強みに変わる。より強固な一体感を持って、水戸は開幕に向かう。 (佐藤 拓也)