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■柏レイソル
負の連鎖を断ち切るためにもまず結果を
まだJ1・1st第2節終了時点とはいえ、柏は勝ち点ゼロで最下位に沈んでいる。決して試合内容がボロボロだったということではない。とはいえ、チームにやや重い空気が漂っていることは間違いない。
最大の課題は攻撃陣の連係だ。良くも悪くもオートマチックにボールが動いていた昨季と違い、個々の裁量に任される部分が多い今季は、選手それぞれが“(ボールを)持ってから考える”場面が多い。サイドに開く、縦につけるというコンセプトそのものは悪くない。しかしサポートが良い距離感、良い角度に入っていないため、少ないタッチ、速いテンポでボールが動かない。ゴールに向かう積極性が出ているという評価もできるが、“強いられた積極性”では結果につながらない。崩せていない状況で強引に打ってしまったら、最後のシュートコースは狭くなる。そういったことが得点難の要因だろう。
ミルトン・メンデス新監督のボールを下げずに勢いよくしかけるスタイル自体は、おそらくサポーターを喜ばせるモノだ。また、シュートやCKの本数に限れば、柏はJ1の上位に入る数字を残している。しかし2試合の合計得点は『1』にとどまり、チャンスの数に比例していない。攻撃の非効率、点取り屋不在という懸念を抱かざるを得ない状況だ。この1週間でどれだけアタックの連係を深め、精度を上げられたかが問われるこの磐田戦だ。
まだ慌てる時期ではないが、負の連鎖は断ち切らねばならない。先制点を与えず、どんな内容だろうと相手より多くネットを揺らす――。何よりまずそんな結果が選手に“本当の積極性”を与え、沈んだままの太陽王を蘇らせる力になるはずだ。(大島 和人)
■ジュビロ磐田
柏は“格上”。気を引き締めて活路を見いだす
2部練習が行われた9日、浦和戦の先発組は午前の練習を回避。コンディション調整に努めた。
磐田は前節対戦した浦和(2◯1)に対し守備重視の戦いを選択した。高いラインを保ちながら一人ひとりが粘り強く相手に食らい付く。そして少ないチャンスで2点を叩き込み、今季初勝利をつかみ取った。しかし、強豪から勝ち点3を奪取できたことは、もう過去のことである。「柏戦のことだけを考えている」とディフェンスリーダーの大井が言うように、気持ちの切り替えはすでにできているようだ。連勝のためにも、さらに自信を深めるためにも、今節は重要な意味を持つ。
その柏はJ1で唯一2連敗中だが、名波監督は「(新監督体制のため)チームもまだ固まっていないところがあると思う。3つ連続で負けるのはクラブとして許されないだろうし、相当な覚悟で来ると思う」と警戒を強める。磐田がJ1復帰初年度であることを考えれば、柏はいわゆる“格上”だ。「自分たちより強い相手だと思う。そういう気持ちを持たないといけない。負けるときはすんなり負けてしまうものだから」と大井も気を引き締める。
柏のゴールマウスを守る中村は昨季、福岡に所属しており、磐田とも天皇杯を含め3試合を戦っている。そして、サックスブルーはこの気鋭の守護神の牙城を一度も崩すことができなった。柏の下部組織時代に1学年上だった大卒ルーキーの荒木も「昔からスーパーな選手」と評する。
とはいえ、まだ3節とあって守備陣の連係もそこまで熟成されていないだろう。磐田にも、活路はあるはずだ。(青木 務)