反省を生かした仙台。鹿島は失点で受け身に
仙台は昨季より、堅い守備から状況に応じて攻撃を使い分ける“堅守賢攻”を目指している。その“賢攻”を強化する必要性を特に痛感したのが、鹿島との直近の対戦である昨季のJ1・2nd第7節(2●3)だった。2点を先行したものの、防戦一方となり、逆転負け。押し切られた反省から、劣勢でも、効果的にボールを保持するなどして「もっと自分たちの攻撃の時間を長くする形でも“堅守”につなげたい」(渡邉監督)と練習を重ねてきた。
それでも今季は開幕2戦で防戦一方の時間を経験したり、攻撃が単調になったりと、もどかしさも感じながら、仙台はあのとき以来の鹿島戦を迎えた。
試合は8分に早くも動く。この日の仙台は相手DF陣にプレッシャーを掛け続けた2トップを筆頭に、奪われても“奪い返す”守備がハマり、前半はショートカウンターが効く。先制点の場面も、左サイドでボールを奪い返したウイルソンのクロスを、金久保が叩き込んだモノだった。
「早い時間の失点で受け身になってしまった」と、石井監督は鹿島の今季初失点を振り返った。だが時間が経つにつれ、鹿島は2トップにボールを集めて仙台の裏を狙い反撃。後半にはカイオや土居、鈴木と、選手交代で次々と攻撃手段を変えて猛攻をしかける。
しかし仙台は、劣勢でも一人のチャレンジの間に鋭く加勢する守備を持続。今季初先発のGK関の好セーブもあり、ゴールを守り抜いた。また、攻撃面では、今季ここまで2戦の反省も生かし、「押し込まれても、ボールを取ったあとのカウンターからフィニッシュまで持っていけた」(リャン・ヨンギ)という形を作れたことも、今季の過去2戦と違う点だ。
粘り強い守備と、長短のパスを使い分けた攻撃。2点目を取れないことなど課題はあったが、この1年だけでなく「前節からの成長」(渡邉監督)も見せた仙台が1-0で勝利した。(板垣 晴朗)