Photo: Norio Rokukawa
浦和勝利の要因は、裏への動きと近い距離感
試合は予想どおり、立ち上がりから“攻”の浦和、“守”の福岡という展開になる。浦和は序盤からボールを支配。一方で福岡はコンパクトな[5-4-1]のブロックを作って中央を固めたが、浦和はトレーニングで想定してきたどおりの形の相手に対し、「(前節の)磐田戦(1●2)に関しては相手のディフェンスラインが高いのに、前線の選手たちがボールを受けに落ちてき過ぎていた傾向があった」(ペトロヴィッチ監督)という反省を受けて、意識してきた前線の裏への動きや選手が近い距離を取って連動するプレーを見せながら主導権を握っていく。
そして18分、前節とは異なり本来のポジションである右CBに入った森脇が左サイドの裏へパスを送ると、宇賀神に代わって左サイドに回った関根がワンタッチでクロスを送り、ニアサイドに走り込んだ興梠がゴール。特に「落ち過ぎるな」と指摘を受けたストライカーがゴール前で仕事をした。一方で福岡は苦しい展開の中で前半終了間際の44分に亀川のクロスをウェリントンがヘディングで合わせるが、左ポストに直撃してチャンスを逃した。
後半に入ると早々の51分、相手CKのカウンターから左サイドでボールを受けた梅崎がクロスを送ると、李が相手を引き付けながらニアに入ったことで空いたスペースに興梠が入り込んで2点目を決める。このゴールは「大きかった」(城後)。
浦和にとっては「早い時間帯に点を決めてくれたことによってラクになった」(阿部)のは間違いない。「多くの決定機が入らない、逆に相手のワンチャンスが入ってしまう、それがあるのもサッカー」とペトロヴィッチ監督が言ったように結果はもとより、流れをもゴールが決定付けたと言える試合だった。と同時にもっと得点できるチャンスがあった試合でもあった。ただ、それは相手を圧倒した証拠であり、前節の反省を生かした快勝だった。(菊地 正典)