クラブ史上初の開幕3連勝を支えているのは間違いなく、ここまで無失点の守備だ。新加入のGK佐藤の落ち着いた反応もさることながら、ここまで被シュートでも決定的なモノが少ないのは、チーム全体での連動した守備が機能している証左でもある。
今季、岡山から加入した植田は東京V戦のあと、こう述べている。「『これぐらいでええやろ』という気持ちでやっている選手は一人もいない。少しでもそういう気持ちがプレーに出ると、水が漏れるみたいに守備が綻んでいくけど、いまはそれがない。みんなが責任感を持ってプレーしている」
今季のクラブスローガンは『+ONE 絆180万馬力』。昨季までに築いたチームのベースに一人ひとりが上積みしていくことを表現したフレーズだ。ここまでの3試合を見る限り、小野剛前監督が植え付けた“ボールを奪いに行くアグレッシブな守備”のスタンスは継承しつつ、そのタイミングの共有、つまり“行くか、ステイか”の判断精度が高まっている。ブロックを敷いても自陣に下がりっ放しではなく、コンパクトな陣形でラインを上げ下げすることで、良い距離感でのボール奪取から攻撃に移行する場面が増えてきたのだ。
「いまは守れるという自信がチーム全体にある」と園田拓が話すように、組織的な対応に加え、局面では一人ひとりが体を張っていることも大きな要因。 結果を出すことによって自信が生まれ、さらに結果を呼び込む――そうしたプラスの循環が生まれていると言える。(井芹 貴志)