効率の良い攻撃でトリコロールが2連勝
試合開始間もない3分にスコアが動く。ファビオが自陣深くからロングボールを送ると、ハーフウェーライン付近で待ち受けていた中村はスルーを選択。ボールは中村をかすめオフサイドのようにも見えたが、ノータッチと判断された。このボールに抜け出した富樫がGK林との1対1を冷静に決めて横浜FMが先制した。しかしながら横浜FMが前半に放ったシュートは、この1本のみ。鳥栖の前線からの素早いプレスに苦しみ、攻撃の形をほとんど作れなかった。「残念だったのは、プレッシャーの中でうまく展開できなかったこと」(エリク・モンバエルツ監督)。ただし早い時間に先制したこともあり、リスクを冒して前へ出る必要がなかったことも考慮すべきだろう。
こう着した展開を打破したのは、鳥栖のセットプレーだった。後半に入った63分、ゴール正面の直接FKをキム・ミヌが狙うと、シュートは壁をかすめて左ポストを直撃。そのはね返りを頭で押し込んだのは元横浜FMの谷口だった。鳥栖が限られたチャンスを生かし、試合を振り出しに戻すことに成功した。
しかし、試合は終わらなかった。70分、下平の鋭いスルーパスに抜け出した途中出場の伊藤のシュートは林のファインセーブに阻まれるが、こぼれ球を拾った中町がビューティフルゴールを決める。決勝ゴールのきっかけを作った下平は「鳥栖のディフェンスラインが高いのは分かっていた。4バックは人に強いけど、裏のスペースを守るのはあまり得意ではない」と冷静に分析。1失点目の場面でオフサイドを主張した鳥栖最終ラインは、再び突破を許す形となった。
シュート数では6本対12本と鳥栖が2倍の本数を記録したが、横浜FMは効率良いオフェンスで2試合連続複数得点をマークした。モンバエルツ監督は「私は完璧を目指している」と内容に満足していなかったが、勝ち点3に勝る結果はない。開幕から2戦未勝利(1分1敗)のつまずきを忘れさせる2連勝達成だ。(藤井 雅彦)