前半は新潟、後半は柏のペース。どちらも“今季初”は手にできず
吉田監督は、昨季まで率いていた柏にどんなサッカーをぶつけるのか。その答えは、アグレッシブな守備から攻撃へとつなげる、新潟らしさを前面に押し出したモノだった。新潟は高い位置でプレッシャーを掛けてボールを奪うと、田中達也、山崎がドリブルで飛び出すのを合図に、人数をかけて襲い掛かる。勢いのまま先制したのは新潟。9分、山崎と中谷の競り合いから生まれたセカンドボールをレオ・シルバが拾って田中達也へパス。背番号14が仕掛けて放ったシュートがゴール左スミに決まった。
新潟はボールを持たれる場面でも[4-4-2]をしっかりとオーガナイズし、スペースをケア。吉田監督が新たに新潟に浸透させたスタイルで柏に起点を作らせない。前半は完璧なまでに新潟がゲームを支配した。 後半になると柏はアンカーの秋野を最終ラインに下げて3バックにし、輪湖、今井の両SBが高い位置を取る陣形に変更。新潟の運動量が落ちハイプレスが効かなくなったこともあり、柏ペースになる。すると59分、輪湖のクロスに武富が頭で合わせ同点に。72分にも再び輪湖のクロスからエデルソンが決め、柏が逆転に成功した。
それでも新潟はあきらめなかった。終了直前に柏のカウンターになりかけたところで、大津と伊東が重なりボールを奪い返すと、酒井、増田、平松とつなぎ、平松のシュートのこぼれ球に猛然と走り込んできた大野が頭から突っ込み、意地の同点ゴールを叩き込んだ。
ホイッスルと同時に倒れ込んだのは柏の選手たち。90分に同点とされた前節・磐田戦(2△2)に続き、またも今季初勝利はかなわなかった。新潟もホーム初勝利とはならなかったが、最後まで粘り強く戦い抜く姿は、サポーターを大いに沸かせた。「前半はやりたいサッカーができた。あれを90分間できるようみんなでトレーニングしたい」と大野は確かな手ごたえとともに、次を見据えていた。(野本 桂子)