52分、左サイドから岡山の片山がロングスローを投げるタイミングで最後尾から猛然と駆け上がってきたのが岩政だった。それまで水戸は、スローインになった時点で前線に上がってきた岩政にはマークに付けていたが、タイミングをズラして駆け上がってきた彼に対しては対応し切れなかった。岩政はドンピシャリのタイミングで入ってきたボールを頭で合わせてゴールに突き刺した。
岡山は62分に電光石火のカウンターから追加点を奪うものの、水戸が怒涛の反撃を見せる。64分に三島が決めて1点差にすると、後半ロスタイムにこの日プロデビュー戦となるルーキーの宮本が頭で合わせ、土壇場で同点に追い付いてみせた。
だが、意気上がる水戸を奈落の底に突き落としたのは、またしても岩政だった。宮本の同点ゴールの直後、右サイドからのクロスに対して、ロングスローの流れから前線に残っていた岩政がファーサイドで競り勝ち、ゴールネットを揺らした。 拮抗した展開で勝利を手繰り寄せたのは、「勝負は紙一重の世界」(長澤監督)を知る男の存在だった。「岩政一人に翻ろうされてしまった」と水戸の西ケ谷監督は肩を落とした。(佐藤 拓也)