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[日本代表]消化試合? 否、これは未来のための一戦だ/W杯アジア2次予選シリア戦プレビュー

2016/3/6 6:00


Photo: © JFA

満員の埼スタで“強い日本”を見せ付ける

 アフガニスタン戦で出番のなかった槙野智章は本田圭佑とベンチでこんなことを話していたという。「スタンドの空席が目立っていた。やっぱり埼玉スタジアムが満員になって、青く染まるスタジアムでプレーしたい。それは自分たちの手に懸かっている」。

 またヴァイッド・ハリルホジッチ監督もミーティングの中で、選手たちにこんな言葉をかけていた。「日本のスポーツ界の中で、サッカーがもう少し引っ張っていく役割を担わないといけない」

 今年は夏季五輪の年。自ずとさまざまな競技に注目の視線は注がれる。さらに昨年秋から始まったラグビーブーム、テニスの世界では錦織圭の奮闘、そして賭博問題で揺れながらも、25日の開幕戦では全6会場で約20万人の観客を集めたプロ野球の人気も絶大だ。

 そんな中、14年のブラジルW杯以降、徐々に下降していると言われるサッカー人気。代表戦では約4年ぶりにチケットが完売しなかったアフガニスタン戦で、あらためて選手たち現場の人間もサッカー界の現状を突き付けられてしまった。

 今回のシリア戦を前に、日本は9月から始まる最終予選進出を決めた。しかし、最後にシリアとの上位対決で敗れることがあれば、グループ内の順位が2位に下がる。「僕たちのプライドもある。1位通過にこだわらないと」と、長友佑都が勝利への執着心を示した。

 さらにシリアは最終予選で再び同じグループに入る可能性も残している。「ここで叩いて、『日本とはもう勝負したくない』と思わせるぐらい圧倒した試合をしないといけない」(長友)と、シリアに苦手意識を植え付けるような勝ち方が理想的だ。

 29日の埼スタはチケット完売。再び、満員のスタジアムで日本は戦う。2次予選最後の試合。しっかり締めるために、そして何よりサッカーへの関心を再び高めていくために。アジア王者だったころの“強い日本”の姿を、ここで取り戻さなくてはならない。(西川 結城)

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