守備から入る岐阜は、相手のプレスが掛かる前に前線へとロングボールを供給。陣形をセットした状態から相手の攻撃を封じ、セカンドボールからの二次攻撃、あるいは縦に速い攻撃につなげていく。そうして3試合連続でリードを奪った流れはこれまでと同じで、その戦いぶりには自信がみなぎっていた。
水戸が攻勢を強めた79分には田森が負傷し、3人の選手交代を終えていた岐阜は10人での戦いを強いられた。それでも岐阜が崩れることはなかった。3日間の非公開練習で準備していた3バックで守備を固め、相手の猛攻に対応。5バック気味になり陣地回復のロングボールで精一杯となるなど、猛攻を受けないための“賢さ”には欠けたが、球際と空中戦で激しく戦い、最後の局面で体を張った。
開幕2試合は思うようなサッカーができず、ともに0-4の大敗を喫していた。しかしだからこそ岐阜は“いまできること”に100%を注ぐ。守備から入ることで結果を残しながら理想を上乗せしていこうというスタンスを、全員で共有することができている。「10人になっても中を締めて団結して守れたことは、いまの(強みの)象徴かなと思う」。水野が胸を張ったとおり、この日も色気を出すことはなかった。
開幕2連敗からの3連勝。決勝点はPKによるもので、微妙なジャッジでもあったが、3試合連続で無失点に抑えたことに大きな意味がある。(村本 裕太)