一人ひとりが役割を遂行。神戸、タフゲームを制して公式戦4連勝
攻撃に掛けた時間の長さで勝敗が決まるのなら、湘南が勝ち点3を得ていたかもしれない。だが、「両チームの選手たちがタフに最後まで戦ってくれた良いゲーム」(ネルシーニョ監督)を制したのは、効率良く得点を重ねたアウェイチーム。コンパクトな守備から素早い攻撃につなげた神戸が、湘南を破って公式戦4連勝を飾った。
「やるべきことのスタンダードが築かれつつある」とネルシーニョ監督がチームを評価するように、神戸が勝利を手にした要因は、一人ひとりが自分の役割を愚直に遂行したことにある。前線からのプレスやカウンターの速さといった湘南の特長を抑えながら、ボランチの二枚を含めた守備陣は粘り強く対応。一方で攻撃陣は前線の強烈な2トップを生かしつつ、渡邉と小川の両ワイドが積極的にボールに絡むことで攻撃に厚みをもたらした。
とはいえ、試合の入りは決して満足のできるモノではなかった。相手の出足に対して後手に回り、不運な形で失点。湘南の勢いに呑み込まれる可能性は少なからずあった。それでもチームが立て直しを図れたのは、前線のブラジル人コンビが献身的な姿勢を絶やさなかったからだ。14分の同点ゴールは相手GKのミスから奪った得点だが、ペドロ・ジュニオールがプレスを掛けていなければ生まれなかった得点でもある。逆転してからは攻め込まれる時間が長かったが、チーム全体で意識を共有。最後までシビアに対応し、無駄な失点をしないまま終了のホイッスルを聞いた。
「課題はあるが、逆転勝利できたことはチームにとって大きな試合だった」と渡邉。どんな展開でも勝ちにつなげられる強さがいまの神戸にはある。(林 遼平)