Photos: Atsushi Tokumaru
試合を分けたセットプレー。柏が横浜FMのマークミスを突く
試合を分けたのはセットプレーだ。柏は50分と68分にいずれも右CKからゴールネットを揺らし、公式戦8試合目にして待望の今季初勝利を手にした。
柏の下平監督は「セットプレーは前々日(4日)に確認したが、前日(5日)にもう一度確認した。良いボールを入れて、パワーを持って入っていこうと話した」と振り返る。ゴールシーンはまさにその形から生まれ、50分の場面は増嶋がダイレクトで合わせた。68分のチーム3点目は鎌田が折り返したボールに再び増嶋が合わせた形。両CBが空中戦に競り勝ち、勝ち点3を呼び込んだ。
急ごしらえの布陣で臨んだ横浜FMはセットプレーの守備まで整備できなかった。試合前日にセットプレーの確認を行ったのは柏と同じだが、普段のリーグ戦に出場しているメンバーのように互いの特徴を理解できていない面も多かった。特別指定選手の高野のように試合2日前から練習参加し、いきなり先発した選手もいた。チーム全体としてチームメートのプレーエリアや能力を把握できていなかったのは明白だ。そのツケが勝敗を左右するセットプレーでのマークミスにつながり、後半の2失点となった。
両チームともに直近のリーグ戦から大幅にメンバーを入れ替えて試合に臨んだ。富樫の先制ゴールや中川の同点弾はそれぞれの力をしっかり示した形だが、チーム全体としての機能性はさほど高くなかった。だからこそセットプレーを有効活用したチームが、より勝利に近付く。2ゴールを挙げた殊勲の増嶋は「苦しいときにセットプレーで活躍できる選手でいたいと思う」と言葉に力を込めた。柏には拮抗した展開で勝敗を分ける飛び道具があり、中村不在の横浜FMにはそれがなかった。(藤井 雅彦)