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[FC東京]壁を乗り越える、貴重な成功体験/AFCチャンピオンズリーグ江蘇蘇寧戦試合後コラム

2016/4/8 15:26


Photo: Getty Images

 南京のスタジアムをあとにする選手たち。凛々しく、そして清々しい表情がそこにはあった。

 大きな自信になる勝利である。相手は1月に、約125億円もの大金を使って補強を敢行した。巨満クラブの大きな波に、簡単には飲み込まれない。そんな気概はFC東京の選手たちのプレーに表れていた。丸山が体を何度もぶつけ、徳永が走り負けることなく縦を塞ぐ。米本がラミレス相手に踏ん張って対抗し、前線では前田が競り合い続けた。そして極めつけは、公式戦2試合連続2得点となった森重の活躍だった。

 同点に追い付かれて迎えたハーフタイム。城福監督は選手にこう訴えかけた。「ここを勝利で乗り越えよう。そうすれば、チームは壁を一つ越えるから」。選手たちは後半、さらに熱く、そして戦術的には冷静に戦った。阿部や河野を投入して、徐々に攻撃色を強めていくと、満を持してラスト15分を切ったところで平山を投入。この時点で同点という状況は、チームの狙いどおりの展開。そして平山へのクロスボールで得たCKから、劇的な瞬間が生まれた。

 その決勝点の場面。直前にCKのキッカーが水沼から米本に変わったが、それがサインプレーの合図だった。「練習で準備していた形」(米本)が、この大事な一戦で結実したことも、貴重な成功体験となったはずだ。

 不可解な判定にもめげずに戦い続けた。指揮官の采配も当たった。確実にチームの経験値を上げた試合。それは、首位浮上という喜びと同等の価値がある。(西川 結城)

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