山口が持ち前のパスワークを遺憾なく発揮してリスタートから先制に成功したのは、開始直後の1分。左からテンポ良くつないで中央を抜け出した福満のシュートのはね返りに中山が詰めた。
この試合の2日前、「前半から自分たちの流れに持っていけるように圧力を掛けたい」と清川監督が話していた熊本のゲームプランは、あまりに早過ぎる失点で崩れてしまう。その後はボールを保持する時間も徐々に多くなりチャンスも作ったが、何人もの選手が連動して小気味よくボールをつなぐ山口の攻撃の前に、アプローチが完全に後手に。前半終了間際にも1点目と同じような形で再び中山が決め、山口が2点リードしてゲームを折り返した。
後半、熊本はようやく目が覚めたように出足が良くなり、46分にFKから平繁が押し込んで1点差に詰め寄る。だが、途中出場した齋藤のスピード、巻の高さや強さを生かせず反撃は1点止まり。ホームで連敗を喫して5位に後退した。「どこかに甘えがあった」と清川監督が振り返ったように、試合を通じて判断や切り替えの速さで山口が熊本を上回った。
一方の山口はJ2初の連勝。岸田を欠いた状態でも中山が攻撃の起点となり、アウェイできっちり結果を出した。これは今後に向けてもプラス材料となるだろう。ただ、セットプレーからの失点は依然課題。フィニッシュの精度向上とともに修正したい。(井芹 貴志)