前節、今季初勝利を挙げた愛媛だが、今節は体調不良者が続出し、大幅にメンバーを入れ替えざるを得なかった。危機的状況で迎えた一戦だったが、そこで振り絞ったのはピンチをチャンスにする力強さだった。
開始8分、左サイドからのクサビのボールを受けた瀬沼がDFを振り切って愛媛が先制に成功するも、20分に三島にヘディングシュートを決められて同点に追い付かれてしまう。その後は迫力ある攻撃を繰り出す水戸に対し、防戦一方の展開を強いられた。しかし、ゴール前で体を張ってしのぎ切ると、次第に球際やセカンドボールの争いで上回っていく。
一進一退の攻防が続く中、65分、左サイドの白井が右足でGKとDFの間に速いクロスを入れると、走り込んだ阪野の頭にドンピシャリ。ゴールに突き刺して、値千金の勝ち越しゴールを奪ってみせた。
その4分後、左サイドからのクロスを再び三島に頭で合わせられてしまう絶体絶命のピンチを迎えた。だが、ボールはクロスバーに直撃。苦しい展開が続きながらも集中を切らさず、戦う気持ちを出す愛媛に勝利の女神は微笑んだ。
危機的な状況に陥りながらも、チームが一つになって戦う姿勢を前面に出してつかんだ勝利に対し、「僕のチームの真骨頂」と木山監督は満面の笑みを見せた。昨季5位に入り、J1昇格プレーオフに進出した“強い愛媛”が戻ってきた。(佐藤 拓也)