Photos: Atsushi Tokumaru
圧倒的にボールを支配し、攻撃をしかけながら得点を奪えなかった。浦和側からすればこの試合はこういう表現になるだろう。ただ、“決定機を決め切れなかった”というよりは「なかなかチャンスを作り出せなかった」(武藤)試合だった。
最初のチャンスは2分に遠藤航の縦パスに武藤が抜け出したシーン。しかし、これは武藤のファーストタッチが逸れて武藤は前でなく横に動かざるを得なかった。9分には柏木の縦パスを武藤が落とし、興梠がボレーシュートを放つ。“興梠ならば”と言いたくはなるが、後方から来るボールを合わせるのは難易度が高い。20分の関根のクロスを興梠が落として李がボレーで合わせたシーンも、前に相手DFが3人いた状態だった。それ以降はこれらのシーンを上回るようなチャンスは作れず、“あとはゴールを決めるだけ”というシーンは皆無に等しかった。
横浜FMの守備的な戦いは5日前のACL第4節・広州恒大戦(1○0)のあとだけになおさら物足りなさを感じるが、国内のリーグ戦ではこういった相手は多い。宇賀神は「どう崩すのかは最後のクオリティーの部分」と話したが、森脇からのサイドチェンジを幾度となく受けながらチャンスにつなげられなかった彼自身も含め、精度をさらに高めたい。そして今回の横浜FMのようなチームを崩し切れるような力を手に入れなければ望みどおりの結果は得られない。
ただ、相手の背後を突くことや攻守の切り替えなど狙いは出せた試合であり、状況を考えればアウェイで勝ち点1は悪い結果ではない。選手たちが言ったように、またサポーターが“浦和レッズコール”を送ったように、下を向く必要はない。 ( 菊地 正典)