Photo: Atsushi Tokumaru
裏と左右の揺さぶり。守りを固める相手に自信を持って攻め続けた浦和
ペトロヴィッチ監督が「今日のゲームがどういう展開になるかに関しては、試合前に予想がついていた」と言ったように、大方の予想どおり浦和が攻撃をしかけ、仙台が守備を固めるという構図で試合が進んだ。
仙台は[4-5-1]でスタートし、サイドにボールが出た際には逆サイドのSBが絞って浦和のシャドーに付き、サイドハーフが下がってウイングバックに対応。つまり4バックと両サイドハーフの計6人がスライドしながら浦和の攻撃に対応した。そのブロックに対して浦和は中央やサイド、そして最近の戦いでよく見られるようになった最終ラインの裏を狙う動きとパスで揺さぶりをかける。
前半は仙台の守備をこじ開けるには至らなかった浦和。しかし、「こういう試合展開や相手の守り方は今年は何度もやってきたので、あれだけ攻めることができればいつかゴールは生まれると思っていた」と武藤が振り返ったように、選手たちに焦りはなかった。後半に入ると立ち上がりから立て続けに決定機を作り、迎えた53分、槙野のクロスを李が頭で合わせて先制に成功。その直後に三田のゴールで仙台に追い付かれたが、浦和はそれでも焦ることなく自分たちの戦いを続けた。74分にはキム・ミンテのミスから阿部がボールを奪ってスルーパスを送ると、裏に抜け出した興梠がGKをかわしてゴール。さらに76分には途中出場の梅崎のクロスを武藤が合わせ、ホームでの仙台戦2年連続となるゴールを決めた。
浦和は「(興梠、李、武藤の)3人で2点ずつ取らないといけなかった」と李が言うように、チャンスを逃すシーンもあった。先制点の直後に失点を喫したことも「今後の課題」(ペトロヴィッチ監督)だ。ただ、得点できない時間が続き、先制直後に追い付かれながらも、焦らずに攻撃を続け2点を追加したことは、ペトロヴィッチ監督が言ったように「成長を感じさせた勝利」だった。(菊地 正典)