前後半で、両チームがこれだけ両極端な顔を見せる試合も珍しい。
前半は大宮のペース。「対甲府の戦い方を選手たちはやってくれていた」(渋谷監督)。サイドを起点に攻め込み、甲府の深い最終ラインを丁寧に突破した。シュートこそ1本のみだったが、その1本が得点につながり32分に先制に成功している。ボールを失っても素早い切り替えによって甲府の反撃を許さず、45分のほとんどを支配して前半を終えた。
しかし、後半は一転して甲府が試合を掌握する。大宮の動きが落ちたこともあり、守備の圧力を強めて流れをつかむと、森、チュカという攻撃のカードを切って一気に前へ。特に森のドリブルを生かして高い位置でしかける回数を増やしていくと、75分に得た最初のCKからチュカがヘディングを叩き込んで同点。甲府の佐久間監督は「選手たちの後半のファイトに対しては誇りに思う」とチームを称えた。
その後は大宮も途中出場の選手が絡んで反撃に出たが、終了間際のネイツ・ペチュニクのシュートはGK河田がセーブ。スコアは動かなかった。
45分ずつを分け合った格好の両者は、内容に見合った勝ち点1ずつを手にして試合を終えた。(片村 光博)