完膚なきまでに叩きのめされた磐田は、相手の中心選手に自由を与えるなど、あまりにも“無邪気”過ぎた。開始11分で2点を失ってリズムを乱され、チームの誰もが警戒した横浜FMの中村には芸術的なスルーパスから得点を演出された。そして、齋藤のドリブルには手も足も出せず、背番号11のところからさらに2点を奪われた。
磐田はコンパクトな陣形を保ち、前線からプレスを掛ける。何度か好機を作り出したが、連動して追えたシーンは少なく、最初の一人がはがされたときに次の選手が付いてきていない。そして、最終ラインの裏を狙われるとコンパクトさが次第に薄れ、中盤はスカスカな状態に。上田、山本のダブルボランチが奔走するものの、パスコースを複数確保している横浜FMにいなされた。
セーフティーリードを得た横浜FM陣内にスペースがなくなったのは事実だが、狭い局面でのパスはほぼ相手に引っ掛かり、ゴールへ向かうようなつなぎは見せられなかった。
高い位置でボールを奪ってショートカウンターという形は昨季からの磐田の攻撃パターンだが、当然のことながらJ2のときのように常にハマるわけではない。J1のアタッカーは裏への抜け出し方にも工夫があり、その選手を使う出し手側にも豊富なアイディアがある。磐田がJ1に残っていくには、そうした手練への対応策も身に付けていかなければならない。 ( 青木 務)