Photo: Atsushi Tokumaru
後半ロスタイム、オナイウの劇的同点弾
「前半は風を受けている感じがあった。空中では風が舞っている感じだった」(富澤)。
強風が吹き荒れる中で行われた今節。フクアリのピッチがスタンドに360°覆れていることも重なり、風向きが一定しない状況だった。しかし、それ以上に選手を悩ませたのが砂埃。「靴下も真っ黒。ハーフタイムにうがいをしたら、土が出て、目も痛かった」と富澤。プレーに集中しづらいコンディションで、いかに焦れずに戦うかが勝負のポイントだった。
その状況から、慎重にゲームへと入った千葉だったが、町田に先に試合を動かされた。11分、一瞬のスキを突かれCBとSBの間にスペースを作ってしまうと、土岐田がシュート気味に蹴ったボールを鈴木孝に流し込まれ、先制点を許してしまった。
しかし、1点を追いかける展開になって、千葉はようやくリズムをつかむ。「先制点を取ったことでチャレンジャー精神よりも1点を守りたいというマインドが強く出てしまった」(相馬監督)という町田側の要因も重なり、船山らが相手の背後を取って好機を創出。後半に入るとサイドチェンジを効果的に繰り出すなど、攻撃のテンポを上げた。しかし、町田守備陣を前に最後のところで良い状態でシュートを打たせてもらえない。なかなかゴールをこじ開けられずにいると、関塚監督は70分にエウトン、76分にオナイウを投入してパワープレーで勝負に出た。そして、ほぼラストプレーとなった後半ロスタイム。阿部が左サイドからゴール前にクロスを入れると、オナイウがニアでヘディング。「うまく(ボールが)飛んでくれれば」(オナイウ)という一撃は右サイドのネットに突き刺さり、千葉は劇的な形で勝ち点1をもぎ取った。
風の影響があったことは間違いない。しかし、そんな中で5連勝中の町田から、『1』を奪ったことは評価に値する。決定力不足は課題として挙げられるが、苦しい試合を戦い抜くタフさが今季の千葉にはある。(松尾 祐希)